ひとり親家庭が受けられる支援とお金の話

児童扶養手当・児童手当・ひとり親家庭
子連れ離婚をする場合、特に気になるものが「お金」と「支援」かと思います。
今回はひとり親家庭になった時に国や自治体から受けられる手当等について記事にしました。
支援制度は昔に比べると充実しているようにも見えますが、反面、制度が複雑化したために支援するための手続きをし忘れていたり活用出来ていない方もいるようです。
これからひとり親家庭になるという方や、現在ひとり親家庭の皆さんの参考になれば幸いです。(2019年11月)

1.児童手当

児童手当とは、ひとり親家庭だけではなく中学校を卒業するまで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の子を養育する親に支給されます。
子の年齢によって支給額が変わること、所得制限があるのが特徴です。

【支給額(2019年11月現在)】

児童の年齢 児童手当の額(一人あたり月額)
3歳未満 一律15,000円
3歳以上
小学校修了前
10,000円
(第3子以降は15,000円)
中学生 一律10,000円

所得制限にかかった場合は、現在のところ特例給付金として児童1人当たり月額5,000円が支給されています(2019年11月現在)

子が生まれたら15日以内に自治体に申請をします。
続けて手当てを受けるためには、毎年「現況届」を提出します。
現況届は、毎年6月1日の状況を把握し、6月分以降の児童手当等を引き続き受ける要件(児童の監督や保護、生計同一関係など)を満たしているかどうかを確認するためのものです。この提出がないとその後の手当ては受けられなくなります。
支給時期は年3回、4か月分ずつが、指定の金融機関に振り込まれる方法で支給されます。
2019年現在は、2月、6月、10月の年3回支給されています。
過去に遡っては申請できませんので、子が誕生したら15日以内に忘れず申請をするようにしましょう。
他の市区町村に住所が変わった時も、転入した日(転出予定日)の翌日から15日以内に転入先の市区町村へ申請が必要です。

2.児童扶養手当

離婚や死別等によって、ひとり親家庭(母子家庭及び父子家庭)になった場合や、両親を共に失ってしまった場合、両親のいずれかが重度の障害を有している場合、女性が婚姻せずに子を出産した場合などに、18歳未満の児童を養育している者に対し支給される手当です。

【児童扶養手当を受けることが出来る人】(埼玉県ホームページより)

  1. 父母が離婚(事実婚の解消を含む)した後、父又は母と生計を同じくしていない児童
  2. 父又は母が死亡した児童
  3. 父又は母が政令で定める障害の状態にある児童
  4. 父又は母から1年以上遺棄されている児童
  5. 父又は母が法令により引き続き1年以上拘禁されている児童
  6. 父又は母が裁判所からのDV保護命令を受けた児童
  7. 船舶や飛行機の事故等により、父又は母の生死が3か月以上明らかでない児童
  8. 婚姻(事実婚を含む)によらないで生まれた児童
  9. 棄児などで、母が児童を懐胎した当時の事情が不明である児童

【支給額(2019年11月現在)】

児童数

全部支給

一部支給

1人

42,910円

42,900円~10,120円

2人目加算額

10,140円

10,130円~5,070円

3人目以降加算額(1人につき)

6,080円

6,070円~3,040円

所得制限があり、全部支給か一部支給となります。
所得の計算は収入面のみではなく、同居する祖父母それぞれの収入、別居親からの養育費の8割を収入に合算します。
養育費は、住民税や所得税では収入とみなしませんが、児童扶養手当の際には収入扱いとなるのですね。

【支給日】
原則として、支給月にその月の前月分までが支払われます。
2019年11月期支給分以降は年6回(11月、1月、3月、5月、7月、9月)の支給となりました。
2019年8月期支給分までは年3回(4月、8月、12月)の支給でした。

【児童扶養手当と公的年金の併給について】
これまで公的年金を受給する方は児童扶養手当を受給できませんでしたが、平成26年12月以降は年金額が児童扶養手当額より低い方は、その差額分の児童扶養手当を受給できるようになりました。児童扶養手当を受給するためには、お住まいの市町村への申請が必要です。

【児童扶養手当を受給する際の注意点】
お住まいの市区町村窓口で、必要書類(請求者と対象児童の戸籍謄本または抄本、その他必要書類はお住いの市町村に確認)を添えて請求の手続きをします。添付する各種書類は、請求日より1か月以内の発行のものが必要です。
児童扶養手当は、原則として認定請求をした日の属する月の翌月から(3月に請求した場合は4月分から)支給されます。
すでに児童扶養手当を受けている方は、毎年8月中に「児童扶養手当現況届」を提出しなければなりません。
この届の提出がないと、11月分以降の手当が受けられなくなります。
また、父または母が事実婚状態にある場合は支給されません。
離婚し母子家庭として児童扶養手当の支給を受け始めた方が、途中から他の男性が一緒に同居し、そのまま児童扶養手当を受給し続けてしまうと後から返還を求められる可能性があるようです。

尚、「児童手当」は「児童扶養手当」と併給可能です。

【児童扶養手当についての問い合わせ先】
市・区にお住まいの方…お住まいの市・区役所
町・村にお住まいの方…お住まいの町・村役場または県庁少子政策課

3.ひとり親家庭等医療費助成制度

母子(父子)家庭の経済的負担を軽減するため、ひとり親家庭を対象に、世帯の保護者や子が医療機関を受診した場合の医療費の一部負担金を県と居住する市区町村が助成する制度です。医療保険の適用がない治療やサービスは対象となりません。
助成内容は市区町村によって異なるので、お住いの居住地の制度を確認してくださいね。

【ひとり親家庭等医療費助成制度についての問い合わせ先】
ひとり親家庭等医療費の助成を受けるためには、お住まいの市役所・町村役場に申請が必要です。
この制度を受ける申請手続や申請書類は市町村によって異なりますので、お住まいの市・区役所、町村役場にお問い合わせください。

4.自立支援教育訓練給付金

母子家庭の母又は父子家庭の父の主体的な能力開発の取り組みを支援するため必要と認められた指定講座を受講し受講修了した場合に、受講料の一部が支給されます。対象者は母子家庭の母又は父子家庭の父で、現に児童(20歳に満たない者)を扶養し、児童扶養手当の支給を受けているか又は同等の所得水準にあることと、就業経験、技能、資格の取得状況や労働市場の状況などから判断して、当該教育訓練が適職に就くために必要であると認められること。支給については受講前に都道府県等から講座の指定を受ける必要があるため、事前にお住まいの市(町村在住の方は都道府県)にご確認ください。

5.高等職業訓練促進給付金

母子家庭の母又は父子家庭の父が、看護師や介護福祉士等の国家資格取得のため、1年以上養成機関で修業する場合に、修業期間中の生活費の負担軽減のために、高等職業訓練促進給付金が支給されるとともに、入学金の負担軽減のため、高等職業訓練修了支援給付金が支給されます。
対象者は母子家庭の母又は父子家庭の父であって、現に児童(20歳に満たない者)を扶養し、児童扶養手当の支給を受けているか又は同等の所得水準にあること、養成機関において1年以上のカリキュラムを修業し、対象資格の取得が見込まれること、仕事または育児と修業の両立が困難であること。

【高等職業訓練促進給付金支給額】
月額100,000円(市町村民税非課税世帯)
月額70,500円(市町村民税課税世帯)

【高等職業訓練修了支援給付金】
50,000円(市町村民税非課税世帯)
25,000円(市町村民税課税世帯)

【対象資格の例】
看護師、介護福祉士、保育士、歯科衛生士、理学療法士、保健師、助産師等

詳細については事前にお住まいの市(町村在住の方は都道府県)にご確認ください。

6.その他の手当てや公的制度について

【公的制度は確認と申告で洩れなく】
・国民健康保険料の軽減
・寡婦(寡夫)控除
・遺族年金

【その他の手当て等】
地方自治体によって手当や助成が異なります。
お住まいの地域ではどのような支援をしているのか、確認しておくと良いと思います。
・児童育成手当(自治体によって異なる)
・住宅手当(自治体によって異なる)
・上下水道料金の割引(自治体によって異なる)
・交通機関の割引(自治体によって異なる)
・保育料の減免(自治体によって異なる)
・粗大ごみの手数料減免(自治体によって異なる)

最後に

こうして羅列するとたくさんの制度や助成、手当てがあるのですよね。
ひとり親家庭は、育児家事仕事をほぼ毎日ひとりで担っていく中で時間は限られているので収入が増やせない方も多くいらっしゃいます。
あらゆる支援を上手に取り入れて、その大変な時期を乗り越えていけると良いと思います。
これら全ての支援を受けられる人は少ないと思いますが、あなたが受けるべき支援は受け、生活の負担が少しでも軽くなり子どもとの時間や笑顔が増えると嬉しいですよね。

カテゴリー: ひとり親家庭, マネー, 埼玉離婚相談ブログ
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